「執着は手放す」の本当の意味

こころ☆クラフト

今や「地の時代」から「風の時代」に変わり、世界の価値観そのものが大きく変わろうとしています。
その上で、もう古くなったもの、必要がなくなったものへの「執着」を手放していく、というのが大きなテーマであり、至るところで言われています。
確かに、古くて新しい時代に不要なものは手放すべきでしょう。何かを捨てるから、新しい可能性が入ってくるのですから。

占星術の世界でも、スピリチュアル業界でも、「執着を手放す」というワードは頻繁に出ており、それ自体に異論はありません。言いたいことはわかりますので。
ただ、ずっと違和感を感じていました。何かが違う気がすると・・。

確かに何かに執着することは、人が不幸になる原因ではあります。執着とは「とらわれる心」煩悩や欲望、今の言葉で言えば、エゴや思い込みなども含まれるのでしょうか。

ソウルリーディングをしていても、過去世からのカルマや、魂にこびりつき、膨らんでしまったエゴなどから生まれる強い執着を手放すというテーマが必ず出てきます。そのテーマが個々に違うだけで、誰にも何かしらの強い執着があるのです。

執着を捨て去ることは、昔から人類のテーマだったと思います。
例えば釈迦が生まれた時代のインドでは、苦行が流行っていました。苦行の目的は、肉体を痛めることで、人の心の中にある煩悩や欲望、つまり執着ですね、これを消し去る事が目的でした。
出家した釈迦がはじめに行った修行は、苦行でした。誰よりも苦しい修行に耐え、最後の最後には、苦行からは悟りを得られないとして、苦行自体をやめたのです。つまり「執着を捨てること」を「捨てた」のです。執着を捨てさる事の究極は「灰身滅智けしんめっち」身を灰にするしかない・・との結論に至ったのです。

占星術の世界では、生命の個性を読むことになります。個性を読めば、その人の欠点、つまりは「何に執着しているか」という事も読めてきます。
しかし、恐らくここに問題が生じるのだと思います。例えば、星には「あなたはお金に執着してますよ」とか「あなたは家族に執着してますよ」と具体的なものが出ているわけではないのです。あくまで生命の傾向性としての「執着の傾向性」が表れているだけなのです。それが読み手の「言葉」や「解釈」を通して具体的な表現となるのです。そして現場のアドバイスでは「お金の執着をやめなさい」「家族に執着していたらダメだ」みたいな表現になってしまうのです。

それを受けた側はどう思うのでしょう。「お金を手放さないといけないの?生活できなくなるよ」「家族を捨てられるわけないでしょ!」となるケースも、意外と少なくないのではないでしょうか?

問題はここです。「何かをしないといけない」「こうしないとダメだ」という義務感や恐怖感が生まれる言葉や概念を生まないことだと思います。

私もこれで苦しみました。自分の個性を知れば知るほど、欠点も見えてくる。そして精神が弱っている時は、伸ばすべき長所よりも、欠点の方にどうしても目がいくのです。「これはダメなのか」「ここが悪いのか」「これは手放さないといけない」「まだ何か手放さないといけないのか」・・・きりがないのです。そうして、どんどん自分で自分を縛り付け、自分で自分の心を苦しめていくのです。

「私が大切にしているものは、単なるエゴなのか?」「大切なものと、執着しているものの違いは?」と自問自答を繰り広げながら、心の中が闇へ闇へと落ちていくのです。
そして最後に感じたのが「灰身滅智」の言葉どおりでした。「執着を捨て去ること」の究極は、身を灰にするしかないんだと。すべての執着を捨て去った先には、「生」さえない事をまさに体感したのです。

そこから私も変わりました。何が不要かと考えるより、「何が自分にとって本当に大切なのか」と考えるようになりました。そして自分の中で、答えが見つかったのです。そしてその答えに確信を持てるメッセージが、次々に起こってきたのです。

そして気がつきました。人は心に秘めた「大切なもの」があるから強くなれるのです。心の底から、生命の力が湧いて出てくるのです。

大切なものを見据えた時、自分にとって「不要になったもの」も自覚しました。これまでの自分には必要だったもの。しかし古くなり、今の自分には不要になった「過去の執着」は自然と手放せていけるようになったのです。

苦行を捨てた釈迦が辿り着いた境地は、執着を捨てることではありませんでした。
その執着を正しく見極めて、幸福へ向かうための原動力として生かしていく道であったと言われています。

自分が大切にしているものの為に、内に秘めた執着の心を正しい方向に導き、それを活力としてより強く生きていくこと。
「義務感」を「使命」に変え、自分の生きるべき道はこれだ!と強く心に定めた時、すべてのマイナスも一瞬でプラスに転じていく。根本の人生の目的を定めていく事です。

そんな自分の生き方を通して、凛とした勇気ある「言葉」を伝えていく教育を実現していきます。

タイトルとURLをコピーしました